BIツールは創業初期の小規模事業者にこそおススメ!

BIツールは創業初期の小規模事業者にこそおススメ!

BI(Business Intelligence)ビジネス・インテリジェンスとは、収集した社内外のあらゆるデータの分析を行い、迅速な意思決定を助けるためのツールです。

日本における BI ツールの導入率は、従業員規模 2,000 人以上の大企業で約 80%となっています。その一方で、中小企業においてはまだ導入が広がっていません。

他方アメリカにおいては、Forbes によるとアメリカ国内の 100 人未満の企業における BI ツールの導入率が最も高いと報告されており、日本とは全く様相が異なっています。

そこで今回は、日本の小規模事業者に向けて BI ツールを導入すべき理由を7つ紹介させていただきます。

より賢明な判断が可能

小規模事業者であればあるほど、経営者の勘や経験に頼って判断が行われる、いわゆる「ワンマン経営」が行われているのではないでしょうか。

また、様々なデータを社内で収集しているものの、そのデータが上手く活用されていないことが多いのではないでしょうか。

そうした経営者の勘や経験に頼った経営によって、確かな収益を上げている企業も少なくないかもしれません。

しかし、BI ツールを用いれば、過去の実績やリアルタイムの数値から複雑な分析を自動的に行い、次にとるべきアクションが示されます。

「なんとなくこうしてきたから」、「他の人もこうやっているから」といった非論理的な理由から脱却し、数値を基にした論理的な判断が可能になります。

客観的な数値に基づいた賢明な判断を経営に用いれば、会社の持つポテンシャルを最大限に活かすことができ、より多くの収益を生み出すことができるかもしれません。

それ以上に、経営者がデータを根拠に賢明な判断をすることは、従業員にとっても合点がいく経営になります。

時間が節約できる

時間が節約できる

Excel シートを使って、複雑な関数やマクロを駆使しシートを作成する時間は、全く生産性のない無駄な時間です。

時間をかけて作成したシートに数値を入力する作業も煩雑となり、気づいたらその作業自体が目的化してしまっていないでしょうか。

BI ツールでは、シートを作る手間を省略することができるだけでなく、データ連携機能等を駆使すれば、わざわざ入力する手間も要しません。

また、得られたデータは取締役会や株主総会といった重要な会議においても、ダウンロードしそのまま使用することができるので会議のためにデータをかき集め、一から資料を作る必要もなくなります。

こうした時間の節約により、経営者やマネジャーは本来集中すべき業務に時間を割くことができるようになります。

美しいグラフやチャートを自動生成

集めたデータも視覚的に分かりにくいものであれば、そのデータを使って他人を説得することはかなり難しいといえます。

加えて、それが他部署や社外のステークホルダーであれば尚更です。作成した本人は、グラフやチャートの示す意味は分かるけれども、他人にとっては分かりづらいと感じることは往々にしてあります。

BIツールと聞いて真っ先に「視覚的に分かりやすく」デザインされたグラフやチャートが思い浮かべる方も多いように、視覚的な分かりやすさは BIツールの最も得意とするところです。

あれこれデザインに悩む必要はなく、他人を説得するのに十分な美しく分かりやすいグラフやチャートが自動的に作成されます。

判断を後押しする

判断を後押しする

BI ツールには日々得られるデータが随時蓄積されているため、トレンドの変化をリアルタイムに知ることができます。

1週間や 1か月ごとに追っていたデータも、BIツールのデータ連携機能を使えばリアルタイムに数字を追うことができます。

それはまさに、刻一刻と変わる市場のニーズに応えるための経営判断に力強い後押しになると言えます。

特に、導入が早い時期に行われれば、蓄積されていくデータ量が増えていきます。それによって、未来における実績や傾向判断がより多くのデータから行えるため、より精緻で効率的な経営が期待できます。

顧客満足度の向上

顧客満足度の向上

予測分析機能やデータ連携機能を活用すれば、顧客のニーズや、市場の変化といった市場のトレンドを自社のサービスや広告宣伝の効果測定によって、リアルタイムに知ることができます。

勘や根拠の乏しい推測に頼るのではなく、より顧客のニーズにあった展開 を打ち出していくことは、結果として顧客満足度の向上への近道となります。

権限移譲が可能

「権限移譲」というと少し大げさですが、BI ツール上のデータを現場レベルの従業員にも共有すれば、タイムリーな行動ができるようになります。

通常であれば、あらゆる情報についてアクセス可能な範囲を絞り、そこから取捨選択した情報だけが現場レベルと共有されているかと思います。

しかし、敢えてアクセス可能な範囲を広げれば、それまでマネジャークラスで気付かなかったような発見があったり、よりタイムリーな行動が現場レベルで可能になったりと、後手に回った対応ではなく、先手を打つ対応が可能になります。

また一方で、現場レベルでなんとく感じていた変化について、それがデータによって証明されていれば、問題提起や解決案を提示する際の重要なファクトになります。

他部門との情報共有が容易になる

他部門との情報共有が容易になる

「コミュニケーション」や「協力」はあらゆるビジネスにおいて必要不可欠な要素です。それが、小規模の事業者であればあるほど重要になってきます。

しかし、部門ごとに異なる方法でデータが収集されていたり、互いに参照が容易な状態でなかったりした場合には、情報の共有はスムーズに進みません。

BIツールを導入すれば、横の連携や相関するデータ分析が容易になり、 忙しくしている同僚の作業を中断させて資料をもらう、という様な気後れする経験をもう二度とする必要がありません。

以上、長々とBIツールを導入すべき理由を述べてきましたが、いかがだったでしょうか。

経験や勘に頼った判断が結果的に良い結果に結びつくことも少なくはないかもしれません。

しかし、失敗した際の分析が論理的に行えず、その失敗から「結果的に何も学べなかった」ということになれば、ただの取り越し苦労になってしまいます。

BIツールを用いれば必ずビジネスが上手くいくというものではありませんが、経験や勘に頼る判断よりも、合理的で客観的に理解のできる方法であり、この機会に小規模事業者の方は導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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