アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違いとは?

アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違いとは?

アウトバウンド(Outbound)、インバウンド(Inbound)はそれぞれカタカナで定着し広く使われていますが、何となく使っていませんか。

今回は、マーケティングにおけるアウトバウンド、インバウンドについてご紹介します。

ニーズや時代の変化と共に、企業側はそれに伴ったアプローチを吟味し、適用していく必要があります。

消費者を惹き込み、新規顧客へと転換させていくことは、ビジネスサイクルの基盤である為、ビジネスの大きさに関わらず、多くの企業が時間と資金を費やし、それぞれに適するマーケティング戦略を常に思考しています。

企業に合ったマーケティング方法を用いて、より多くの人に商品やサービスを知ってもらうことで、顧客数、収益の拡大といった目標達成を実現することができます。

そこで今回の記事では、マーケティング施策である、アウトバウンドとインバウンドマーケティング、それぞれのメリット・デメリットをご紹介させて頂きます。

アウトバウンドマーケティング(Outbound Marketing)とは

アウトバウンドマーケティングとは

アウトバウンドマーケティング(Outbound Marketing) とは、企業側から顧客やターゲットに対して、ダイレクトなアプローチを行っていくマーケティング施策のことを言います。

海外旅行で空港に訪れた際や旅行代理店の広告などで、アウトバウンド(Outbound)という言葉を目にしたり耳にしたりした方も多いと思います。

旅行業界で使われるアウトバウンドとは、国内から海外へ向かうことを指し、国内をAとし海外をBとした場合、AからBへの動きを表しています。

アウトバウンドマーケティングも同様、企業側をX、ターゲット・消費者をYとし、XからYへの動きをイメージするとその構図が理解しやすくなると思います。

要するに、企業が何らかのツールを利用し、企業発信で消費者に情報を届けていくマーケティング方法と言えます。

主体である企業側からの直接的なアプローチである為、「プッシュ型」(※1)と類別される手法です。

アウトバウンドマーケティングで用いられる代表的なツールとして、テレマーケティング、ダイレクトメール、イベント、メディア広告やテレビ CM などが挙げられます。

※1 プッシュ型:企業側で決めたタイミングでターゲットに情報を届ける(押し出す)ものをいい、ターゲットの意思に関係なく、受動的に情報を受け取ることになる。

アウトバウンドマーケティングのメリット・デメリット

アウトバウンドマーケティングのメリット・デメリット

マス向けであるアウトバウンドマーケティングは、多くの人への情報発信が可能である為、様々な層の不特定多数へ一度にアピールすることができます。

しかし、その情報が確実に潜在、見込み顧客へ届けられているのかは定かではありません。

テレビ CM の様に、求めていた商品やサービスの情報が流れれば、興味を示し、すぐに購入へと繋がるケースも多くありますが、それ以外の CM に対しては全くの無関心で目にも止めてもらえないケースも起こります。

また、メディア広告では制作費・放映費を合算して、何百万円ものコストが掛かることがあると言われているため、事前にどれほどの効果、収益が期待できるのかを分析する必要があります。

よって、消耗品や食品など、幅広いターゲットからの注目が必要な企業が、消費者からの認知度を一気に高める目的で、アウトバウンドマーケティングを用いることが多く見られます。

マーケティング施策の変化

時代の移り変わりと共に、テクノロジーは大幅な進化を遂げ、近年ではスマートフォンやラップトップ PC など、一人一台は情報を得るための何かしらのデバイスを常に持ち歩く時代となりました。

時間や場所を選ぶことなく、すぐに新しい情報、知りたい情報をピックアップし、インターネット上から獲得することが可能になりました。

必要のない情報はシャットアウトし、必要な情報だけをキープし、アップデートし続けていくといった循環への変化は、ビジネス界にも影響が見られるようになります。

従来の様に、企業側から消費者への直接的な接触を試みなくても、消費者はいつでも気軽に自分の興味のある情報だけを検索し、欲しい物を能動的に探し、周りとシェアすることが出来る環境が整いました。

その変化を受け、企業側は「一方的に知らせる」マーケティング施策から、「能動的に知ってもらう」施策の取り入れを始めました。

さらに、SNS の普及によって消費者のニーズと商品・サービスをより細かいレベルで一致させることが可能になり、それを SNS 上でシェア、拡散される仕組みを作りだすことで、同じニーズを持つ顧客を識別し、獲得することが実現できる様になりました。

インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)とは

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティング(Inbound Marketing)とは、有益かつ魅力のあるコンテンツを継続的に提供していくことで、消費者やターゲット側から主体的に企業への興味を惹きつけてもらうマーケティング施策です。

外側から内側へ入ることを意味するインバウンド(Inbound)は、その言葉の通り、企業を軸とし、外側である消費者側から自発的に企業、サービスや商品を認識してもらい、興味を持ってもらおうとするアプローチです。

企業側から一方的に発信する「プッシュ型」のアウトバウンドマーケティングとは異なり、消費者発信であり、さらに消費者を引き込むことが目的であるインバウンドマーケティングは「プル型」(※2)と類別されます。

検索エンジン、ソーシャルメディア、ブログやメルマガなど、消費者が簡単に情報を得ることができるツールが、インバウンドマーケティングで用いられる代表的な手法になります。

※2 プル型:ターゲットが能動的な意思で情報をとりに行くものをいい、そのターゲットを企業側が引き込む形になる。

インバウンドマーケティングのメリット・デメリット

インバウンドマーケティングのメリット・デメリット

マス向けであるアウトバウンドマーケティングとは異なり、消費者発信であるインバウンドマーケティングでは、より的確に潜在顧客、見込み顧客を絞り込めることが大きなメリットの一つとして挙げられます。

あらかじめ興味を持った消費者だけが、メルマガの登録やサイト訪問を行うと予測されるため、有益かつ魅力的なコンテンツを配信し続けることで、効率的な顧客化が見込まれます。

また、ブログや SNS など、大きなコストが掛かることなく簡単に始められることもあって、様々なビジネスで活用されています。

但し、「プル型」であるがゆえ、企業が提供するコンテンツを見つけてもらうまでの時間や、収益増加を実感するまでの時間が、即効性のあるアウトバウンドマーケティングと比較し、多少要してしまうことがデメリットとして挙げられます。

アウトバウンド(Outbound)とインバウンド(Inbound)マーケティングの違い、それぞれのメリット・デメリットについてお話しさせて頂きました。

顧客のニーズに沿った商品やサービスを提供し、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする為に、相応しいマーケティング方法を見出すことが重要になります。

消費者からの認知度を高めるという目標を達成する上で、時代やターゲット層に伴ったマーケティング施策を用いることの必要性も一緒におわかりいただけたと思います。

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